ジェネリックは先発品と同じ?
そんな安いジェネリックですが、果たして先発品とまったく同じ薬なのでしょうか?
日本ジェネリック製薬協会では、ジェネリック薬品をこう説明しています。
- ジェネリック医薬品は、新薬と同じ有効成分を使っています。有効成分以外の添加剤が異なる場合があります。

ジェネリック医薬品は新薬と同じ有効成分を同じ量含有し、効き目も安全性も同等なおくすりです。添加剤は、それ自体では人に対して薬理作用がなく、安全性も確認されたものだけを使用しています。新薬、ジェネリック医薬品問わず、共に広く医薬品に使用されているものです。
新薬と、色や形、味や香りなどの添加剤が異なる場合がありますが、有効成分の種類と量が同じであり、効き目に差はありません。
日本ジェネリック製薬協会
つまり、「有効成分は同じだが使用している添加剤は違う」ということで、これが安価な理由の一つかもしれません。
添加剤が違うことによる弊害は?
添加剤は主に薬を胃酸(強力な酸)や消化液などから守るためのコーティングの部分に使われています。このコーティングに含まれる添加剤の違いによって起きたと思われる実例があります。
実例1
1つ目の問題はアレルギー反応(薬疹)です。
有名なのは内科や心療内科で処方される機会の多い、ある精神安定剤です。
それまで先発品をずっと処方され飲んでいた方が、ジェネリックに変更したとたん謎の湿疹が出現し先発品にもどしたところ治まった、ということを数件経験しています。おそらく薬疹(薬剤が原因の湿疹)と思われますが、先発品では症状が出ないことから添加剤に対するアレルギー反応が起きたと推測されます。
このアレルギーの副作用ですが、他には抗生物質などでも同じようなことがありました。
実例2
2つ目の問題は効果の違いです。
最も顕著に効果の違いを実感したのは痛み止めの薬です。
椎間板ヘルニアによる慢性的な腰痛があり鎮痛剤を毎日飲んでいた方が、薬代を抑えようとジェネリックに替えてみたところ、痛みが悪化したため結局先発品へ戻したという経験が何度かあります。また、飲み薬だけでなく湿布でも同様なことがありました。
上記の2パターンはもちろん全ての人に起きるわけではなく、たまにみられる程度です。ですので、ジェネリックを完全否定しているわけではありません。添加剤が違ってもそもそもの有効成分は同じなので、アレルギーや効果が問題なければ安いにこしたことはありません。
しかし、同じジェネリックでも、先発品と同品質のジェネリックがあればそちらの方がより安心ではないでしょうか?