飲むGLP-1「ファウンデヨ」登場!注射からの切り替えで減量効果はどこまで維持できる?

Oral GLP-1 “Foundeyo” — Switch from Injection & Keep the Results

飲むGLP-1「ファウンデヨ」登場!注射からの切り替えで減量効果はどこまで維持できる?

注射なしでGLP-1の効果を維持。マンジャロ・ウゴービからの切り替えデータを解説します

「注射は続けられない…」という悩みに応えるデータが出た

マンジャロ(チルゼパチド)やウゴービ(セマグルチド)などの注射型GLP-1受容体作動薬は、強力な体重減少効果で世界的に注目を集めています。当院でも多くの方が使用し、目覚ましい効果を実感されています。

しかし、こんな声も少なくありません:「毎週の自己注射がつらい」「長期間ずっと続けるのが不安」「注射の費用が高い」——。

そこで浮かぶ疑問が、「一度注射で減量した後、飲み薬に切り替えたら効果は持続するのか?」です。この問いに、2026年に発表された大規模な研究(ATTAIN-MAINTAIN試験)が正面から答えました。

経口GLP-1「オルフォルグリプロン(ファウンデヨ)」とは

オルフォルグリプロン(商品名:ファウンデヨ、Pfizer社開発)は、マンジャロ・ウゴービと同じ「GLP-1受容体作動薬」の仲間です。最大の特徴は、毎日1回飲む錠剤として服用できること。注射が不要という点で、患者さんの負担が大幅に減ります。

GLP-1受容体作動薬は食欲を抑制し、食後の血糖を緩やかにコントロールすることで体重を減らします。食欲を「意志の力で」抑えるのではなく、ホルモン作用として自然に食欲が落ちるのが特徴です。

注射のマンジャロ・ウゴービと比べると1回あたりの薬の強さは若干落ちますが、「注射ではなく錠剤」という利点は多くの方にとって大きなメリットになります。

ATTAIN-MAINTAIN試験:どんな研究だったか

この試験では、前段階として行われた「SURMOUNT-5試験」の参加者を対象にしました。SURMOUNT-5はマンジャロ(チルゼパチド)とウゴービ(セマグルチド)を直接比較した試験で、その参加者——すでに注射GLP-1で一定の減量に成功した肥満症患者さん——を次のステップに進めたのです。

具体的な参加者は:

  • チルゼパチド(マンジャロ)で減量した205人
  • セマグルチド(ウゴービ)で減量した171人

これらの方を、オルフォルグリプロン(ファウンデヨ)またはプラセボ(偽薬)にランダムに割り付け、52週間(約1年間)フォローしました。

評価したのは「52週間で、最大減量した体重の何パーセントを維持できたか(減量維持率)」です。

驚くべき結果:どちらの前薬からでも7〜8割が維持

マンジャロ → ファウンデヨ群
74.7%
減量維持率(プラセボは49.2%)
ウゴービ → ファウンデヨ群
79.3%
減量維持率(プラセボは37.6%)

数字の読み方

例えば「マンジャロで10kg減った方がオルフォルグリプロンに切り替えた場合」、52週後には平均7.5kg程度の減量が維持されたことになります。プラセボ(偽薬)に切り替えた場合は5kg程度(50%)しか維持できなかったため、オルフォルグリプロンの維持効果は統計的に有意(意味のある差)でした。

ウゴービから切り替えた場合も、79%維持 vs 38%(プラセボ)と、差はさらに大きくなりました。

この結果の臨床的な意義

この結果は、ダイエット薬の現場にいる医師にとって非常に重要なデータです。

これまで「注射を止めたら体重は戻る」という現実は多くの患者さんが経験していました。実際、注射GLP-1を中止してプラセボに変えると体重の多くが戻ることは過去の研究でも示されています。それに対して今回のデータは、「飲み薬に切り替えることで、ある程度の効果を維持しながら注射をやめられる可能性がある」ことを示しました。

特に以下のような患者さんにとって、重要な選択肢になりえます:

  • 注射の自己注射が心理的・身体的に負担になってきた方
  • 長期の注射継続にコスト面での不安がある方
  • 旅行・出張が多く、注射剤の保管・携帯が難しい方

この研究の限界:注射継続群との直接比較はない

今回の試験では「注射を継続した場合」との比較データがありません。つまり「注射を続けたほうがどれだけ効果が高いか」はこの試験からはわかりません。注射の効果を完全に再現できるわけではないため、体重減少の最大化を求める方には注射継続が有利な可能性があります。そのため、当院では患者さんの生活状況や希望をしっかり伺ったうえで薬剤選択を行います。

オルフォルグリプロン(ファウンデヨ)の現状について

2025〜2026年時点で、オルフォルグリプロン(ファウンデヨ)は米国・一部欧州で承認申請・承認が進んでいますが、日本での薬事承認・保険収載の状況は現在確認中です。承認・入荷の見込みが立ち次第、当院でもご案内できるよう準備を進めています。

現在は、マンジャロ(チルゼパチド)・ウゴービ(セマグルチド)などの注射製剤と、リベルサス(経口セマグルチド)をご処方できます。「注射が不安」「飲み薬で試したい」という方は、まずリベルサスという選択肢もあります。詳しくはご相談ください。

ATTAIN-MAINTAIN試験のポイントまとめ

  • 注射GLP-1(マンジャロ・ウゴービ)で減量後、経口GLP-1「ファウンデヨ」への切り替えで52週間の減量が約75〜79%維持された
  • プラセボ(偽薬)に切り替えた場合は37〜49%しか維持できなかった
  • 注射が続けられない方の「出口戦略」として、飲み薬への切り替えが現実的な選択肢になりつつある
  • 注射継続群との直接比較がないため、体重減少を最大化したい方には注射継続が有利な可能性もある
  • 日本での承認・発売時期は確認中

マンジャロ・ウゴービ・リベルサスの詳細についてはマンジャロ詳細ページメディカルダイエット外来トップもご参照ください。

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「注射を続けるのが大変になってきた」「飲み薬に変えたい」「そもそもどの薬が合うか相談したい」という方は、来院またはオンライン診療でご相談ください。

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