Sleep Apnea Syndrome
睡眠時無呼吸症候群の検査・CPAP治療
札幌・全国オンライン|ゆうしん内科クリニック
「眠気がないから大丈夫」は最も危険な思い込みです。AHIが高ければ症状がなくても、突然死・心筋梗塞・脳卒中のリスクは確実に上昇します。数字で判断し、数字で治療する――それが当院のSAS診療の原則です。
約3倍
心筋梗塞・脳卒中リスク
(未治療の重症SAS)
2.6倍
夜間突然死リスク
(重症SAS・健常人比)
500万人
日本の潜在患者数
(治療中はわずか1割未満)
全国対応
検査キット郵送+
オンライン診療
Warning
「眠気がないから大丈夫」は最も危険な思い込み
睡眠時無呼吸症候群(SAS)というと、「日中に強い眠気がある」「会議中に寝てしまう」というイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし実際には、重症のSASであっても日中の眠気をまったく自覚しない方が少なくありません。これは、長年にわたる慢性的な睡眠の断片化と低酸素状態に、脳と身体が「慣れてしまった」ためです。眠気を感じなくなったのは病気が軽いからではなく、慣れてしまったからに過ぎません。
当院では、「眠気がある・ない」ではなくAHI(無呼吸低呼吸指数:1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数)という客観的な数値で重症度を判断します。AHIが高ければ、主観的な症状に関係なく治療を行います。それは数字の背後に、心筋梗塞・脳梗塞・突然死という深刻なリスクが潜んでいるからです。
重症SAS(未治療)の心血管リスク
重症の睡眠時無呼吸を適切に治療しなかった患者では、治療した患者に比べて心筋梗塞・脳卒中などの心血管イベントが約3倍多いという報告があります(Marin JM et al., Lancet 2005)。また重症SASでは健常人と比べ死亡率が2.6倍に上昇し、その突然死の多くが夜間0〜6時に集中することも示されています。予告なく、眠っている間にリスクが訪れるのがこの病気の特徴です。
CPAPを開始した患者さんから、しばらく経った頃にこんな感想をよくいただきます。「先生、寝るってこういうことだったんですね」。それほど、治療前の「慣れた低酸素状態」は、本人にとって当たり前になってしまっているのです。
Symptoms
睡眠時無呼吸症候群の症状チェック|いびきだけではない
以下の項目に1つでも心当たりがある方は、SASの可能性があります。症状がなくても、「いびきを指摘されたことがある」「呼吸が止まっていると言われた」という方は特に検査をお勧めします。
🌙 就寝中・睡眠時の症状
- 大きないびきをかく(家族に指摘される)
- 寝ている間に呼吸が止まると言われた
- 夜中に何度も目が覚める
- 夜間に何度もトイレに起きる
- 睡眠中に息苦しくなって目が覚める
- 寝汗が多い
☀️ 起床時・日中の症状
- 起きたとき頭が重い・頭痛がある
- 寝たのに疲れが取れない
- 日中に強い眠気がある(※ない場合も要注意)
- 集中力・記憶力が落ちた気がする
- 気分が落ち込みやすい・意欲が低下
- 高血圧の治療をしているが改善しない
⚠️ 日中の眠気がない方へ
「眠気がないから自分は違う」とお思いの方こそ注意が必要です。日中の眠気の自覚とAHI(重症度)は必ずしも比例しません。眠気を感じにくくなっているのは、慢性的な低酸素状態に体が慣れてしまったためである可能性があります。いびきや無呼吸を指摘されたことがある方は、一度検査を受けることをお勧めします。
Cause
睡眠時無呼吸症候群の原因|肥満・骨格・日本人の特徴
睡眠時無呼吸症候群(閉塞性SAS)は、睡眠中に上気道(のどの奥)が塞がることで起こります。その原因は大きく2つに分けられます。
原因① 肥満・体型
首周りや舌根部に脂肪が蓄積することで気道が狭くなります。BMIが高いほどSASのリスクは上昇し、体重が10kg増えるごとに発症リスクが約2倍になるとも報告されています。欧米では閉塞性SAS患者の約70%が肥満を伴います。SASがあるとレプチン感受性が低下して肥満がさらに進行するという悪循環も知られており、両方に同時にアプローチすることが重要です。
原因② 骨格・顔面形態(日本人に多い)
日本人を含むアジア人は、生まれつき顎が小さい・下顎が後退しているという骨格的特徴を持つ人が多く、肥満でなくてもSASになりやすい傾向があります。研究によってはアジア人SASの約40%が非肥満とも報告されています。当院でも女性患者の多くはこの骨格系が原因と考えられます。
そのほか、加齢による上気道筋の弛緩、飲酒・睡眠薬の使用、アレルギー性鼻炎による鼻閉なども誘因となります。原因が肥満か骨格かによって治療の方針も変わるため、当院では検査結果をもとに個別に判断します。
Our Testing
当院のSAS検査|簡易・精密ともに自宅完結・入院なし
なぜ入院検査ではなく、自宅で行うのか
多くの医療機関では、精密検査(PSG:ポリソムノグラフィー)を入院で行います。しかし当院では、簡易検査も精密検査も、すべて自宅で行っていただきます。その理由はシンプルです。
私たちが知りたいのは「いつもの夜の状態」だからです
入院環境では、枕も布団も自宅とは別物です。病院という非日常的な空間への緊張感もあります。そうした「特別な環境」で測定した呼吸データが、本当に患者さんの日常を反映しているでしょうか。普段の無呼吸の状態を正確に把握するためにこそ、慣れた自宅のベッドで検査することが最も理にかなっています。
AHIの分類と次のステップ
まず簡易検査を行い、AHIの結果に応じて次のステップを判断します。
| 簡易検査のAHI | 重症度 | 当院の対応 |
|---|---|---|
| 5〜14 | 軽症 | 生活習慣改善・体重管理・経過観察 |
| 15〜29 | 中等症 | 精密検査(自宅PSG)→ AHI≥20でCPAP適応 |
| 30以上 | 重症 | 精密検査なしでCPAP保険適用(直接開始可) |
※上記はあくまで保険診療上の目安です。症状・合併症の状況により、医師が個別に判断します。
Flow
睡眠時無呼吸症候群の診療の流れ|初診からCPAP開始まで
初診(来院 または オンライン診療)
症状の問診・既往歴の確認を行います。来院でもオンライン診療専用アプリを使ったビデオ診療でも受診できます。初診時に検査をご希望の場合は、その場で検査キットを手配し、ご自宅へのお届け予定日をお伝えします。
検査キットがご自宅に届く
キットが届いたその夜に装着して就寝します。翌朝、同封の着払い伝票を貼って返送してください。返送後、約1ヶ月を目安に再診の予約をお取りください。
検査結果の説明・診断(来院 または オンライン)
AHIを中心とした検査データをもとに診断・治療方針をご説明します。AHI 15〜29(中等症)の方には精密検査(PSG:自宅で実施)をご案内します。精密検査も自宅で完結します。
CPAP開始(AHI≥30、またはPSGでAHI≥20の方)
CPAPの説明を行い、同意書にサインをいただきます。同意書へのご署名は来院が必要です(オンライン初診の方も、この1回のみ来院をお願いします)。その後はCPAP機器を申し込み、翌月からCPAP治療を開始します。
毎月1回の定期受診(来院 または オンライン)
CPAP機器の使用データはオンラインで確認できるため、毎月の定期受診は来院でもオンライン診療でも可能です。お薬が必要な方は電子処方箋で全国どこでも対応します。3割負担の方で月約4,500円程度(診察費+機器料)です。
CPAP Therapy
CPAP治療(シーパップ)|機種・マスク・継続サポート
CPAP(持続陽圧呼吸療法)は、中等症〜重症のSASに対してもっとも有効性が確立された治療法です。就寝中に鼻マスクを装着し、一定の圧力をかけた空気を気道に送り続けることで、睡眠中の上気道の閉塞を物理的に防ぎます。AHIが大きく改善されることで、翌朝からすっきりした目覚めを実感される方が多くいます。
CPAPを続けることで、単に眠気が改善されるだけでなく、心血管イベントのリスクが健常人と同等レベルまで低下することが示されています(Marin et al., Lancet 2005)。つまり、CPAPは「よく眠るための道具」ではなく、「命を守るための治療」です。
当院で取り扱うCPAP機器
ResMed(レスメド)
世界シェアトップクラスのCPAPメーカー。静音性と使いやすさに定評があります。出張・旅行に便利な小型機種AirMiniも取り扱っています。AirMiniをお探しの方の転院も歓迎します。
Philips(フィリップス)
フィリップスのCPAPをご希望の方にも対応できます。機種やマスクへのこだわりがある方、転院をお考えの方はご相談ください。
CPAP継続のコツ|当院での考え方
CPAPが継続できない患者さんの多くは、最初から装着を負担に感じていたり、マスクの違和感が強い方です。逆に、AHIが高い重症の方ほど治療効果を実感しやすく、継続できる傾向があります。
当院では、マスクのタイプ変更(鼻マスク・フルフェイス・ピロータイプなど)や圧力設定の調整などを通じて、継続しやすい環境を一緒に作っていきます。詳しくはCPAPの詳細ページをご覧ください。
Root Treatment
SASの根本治療は減量|マンジャロによる肥満治療との連携
CPAPは非常に有効な治療法ですが、機械を使い続けている間だけ無呼吸が抑えられる「補助装置」であり、SASそのものを治すものではありません。肥満が原因のSASに対して、根本的な改善が期待できる唯一の方法は「体重を減らすこと」です。
研究では、体重を10%減らすことでAHIが約30%改善するとのデータがあります(北海道がんセンター等の報告)。肥満が主な原因の方は、体重管理に真剣に取り組むことで、CPAPが不要になるほど改善するケースも実際にあります。
当院のSAS+肥満の統合管理
当院では内科として、SASと肥満・生活習慣病(高血圧・糖尿病・高脂血症・脂肪肝)を一体的に管理します。SASの治療をしながら並行して体重管理に取り組むことで、将来的にCPAPを卒業できることを目標にしています。
特に肥満が主な原因と考えられる方には、GLP-1/GIP受容体作動薬(チルゼパチド:マンジャロ)による医療的な体重管理をご提案しています。「注射は苦手」「自費は不安」という方も多いですが、実際に開始された患者さんは体重と共にSASの改善も実感されています。
Risk
放置すると突然死も|睡眠時無呼吸症候群の合併症リスク
SASを放置すると、睡眠中の繰り返す低酸素状態と交感神経の過剰な興奮が全身の臓器に慢性的なダメージを与えます。眠気や疲労感という「日常レベルの症状」の背後に、命に関わる病気の準備が静かに進んでいます。
3〜4倍
高血圧リスク
(重症SAS)
約3倍
心筋梗塞・脳卒中
(未治療重症SAS)
2.6倍
夜間突然死リスク
(重症SAS)
1.5倍
糖尿病リスク
(SAS合併)
特に注目すべきは、SASによる突然死の多くが夜間0時から6時の間に集中しているという報告です。一般人口では朝方に多い突然死が、SAS患者では眠っている間に起こりやすいことを示しています。症状がない夜に、知らないうちにリスクが訪れる――これがSASを「ただのいびき」と軽視してはならない理由です。
一方で、CPAPで適切に治療した重症SAS患者の心血管イベントの発症率は健常人とほぼ同等になるという研究結果もあります(Marin JM et al., Lancet 2005)。診断と治療を始めるのに早すぎることはありません。
Evidence
いびきレーザー治療はSASに有効か?エビデンスと当院の見解
近年、自費診療として「いびきのレーザー治療」を提供するクリニックが増えています。「手軽に、入院なしでいびきを治せる」という訴求は魅力的に映りますが、睡眠時無呼吸症候群に対するレーザー治療(LAUP)の有効性については、現時点では十分なエビデンスがありません。
主要ガイドラインの見解
- 日本呼吸器学会「SAS診療ガイドライン2020」:LAUPについて慎重な見解。術後の瘢痕拘縮によりかえって気道が狭くなるリスクも指摘。
- 米国睡眠医学会(AASM):「LAUPは睡眠関連呼吸障害の治療として推奨しない」と明確に記載。
- 2017年のメタ分析(717人):レーザー治療の「成功」率は23%にとどまり、44%の患者で術前よりも無呼吸が悪化(Camacho M et al., Sleep 2017)。
いびきの「音」が小さくなっても、水面下での無呼吸が悪化しているケースもあります。喉の神経へのダメージによりいびきという「警報音」が消えただけで、無呼吸による低酸素は続いているというメカニズムです。当院にも、レーザー治療を受けたが効果がなかったとして来院される方が年に数名いらっしゃいます。
当院ではレーザー治療は行っておりません。エビデンスに基づき、AHIという数値を基準にCPAP・減量という実証された治療を提供します。
Detailed Pages
SAS外来 詳細ページ
各テーマの詳しい情報はこちらから
Our Features
ゆうしん内科クリニックのSAS診療5つの特徴
簡易検査も精密検査(PSG)もすべて自宅で完結・入院なし
「いつもの環境でいつもの睡眠を測る」という考えのもと、すべての検査をご自宅で行います。入院の手間なく、普段どおりの状態で正確なデータが取れます。
オンライン診療で全国から受診・CPAP管理が可能
初診から検査、CPAP開始後の管理まで、オンライン診療専用アプリを使ったビデオ診療に対応(同意書署名の来院1回を除く)。仕事が忙しい方、転勤の方、道外の方も安心して通院できます。
ResMed・Philips両メーカー対応・AirMini取扱いあり
主要2メーカーに対応しているため、出張・旅行用の小型機AirMiniをご希望の方の転院も歓迎します。機種・マスクへのこだわりがある方もお気軽にご相談ください。
生活習慣病を内科として一括管理
SASはしばしば高血圧・糖尿病・高脂血症・脂肪肝と合併します。当院では内科として生活習慣病を総合的に管理。SASの治療と生活習慣病のコントロールを同時に進めます。
「CPAPからの卒業」を目指す根本治療へのアプローチ
肥満が主な原因の方には、マンジャロ(チルゼパチド)などを活用した医療的体重管理を並行して提案します。CPAPで症状を抑えながら体重を落とし、将来的にCPAPが不要になることを目指します。
FAQ
よくある質問|睡眠時無呼吸症候群・CPAP治療
Doctor Profile
ゆうしん内科クリニック 院長
〒064-0920 札幌市中央区南20条西16丁目2-1
長年の内科・外科の経験と幅広い専門資格をもとに、睡眠時無呼吸症候群を生活習慣病全体の中で捉え、総合的に管理します。
資格・認定
- ・日本臨床内科医会認定医
- ・日本プライマリ・ケア連合学会 プライマリ・ケア認定医
- ・日本外科学会 外科専門医
- ・日本がん治療学会 がん治療認定医
- ・日本感染症学会 認定ICD
- ・日本スポーツ協会公認 スポーツドクター
- ・日本医師会認定 健康スポーツ医
- ・認知症サポート医
Contact / Reserve
受診・ご予約|札幌来院・全国オンライン診療
初診から検査・CPAP治療まで一貫対応。北海道外の方もオンライン診療でお気軽にどうぞ。
💻 オンライン診療(全国対応)
初診・検査・CPAP継続管理まで、オンライン診療専用アプリのビデオ診療で対応します。
【手順】専用アプリ登録 → クリニックに通知 → 問診票送信 → 回答受取 → 合言葉取得 → 予約サイトで予約 → ビデオ診療
※処方薬はマイナカードで全国どこでも受け取り可
※ CPAP開始時の同意書署名は来院が必要です。オンライン初診の方も、この1回のみ来院をお願いしています。
札幌市内の方もオンライン診療をご利用いただけます。
