GLP-1 MEDICATIONS AND ALCOHOL
ウゴービ・マンジャロを使いながら
お酒は飲んでいいか?
「完全禁止ではない」が正確な答えです。ただし飲み方次第で副作用が悪化するリスクがあります
GLP-1薬(ウゴービ・マンジャロ)を使い始めた患者さんからよく聞かれるのが「お酒はやめないといけませんか?」という質問です。答えは「絶対禁止ではないが、飲み方に注意が必要」です。その理由を説明します。
GLP-1薬と飲酒の組み合わせで起きること
① 吐き気が強くなりやすい
GLP-1薬(ウゴービ・マンジャロ)は胃の動きを遅くします(胃排出遅延)。アルコールも消化管に刺激を与えます。この2つが重なると、吐き気・嘔吐・腹痛が通常より強く出やすくなります。特に使い始めの副作用が強い時期(最初の2〜3ヶ月)は、飲酒後に激しい吐き気が出たというケースがあります。
② アルコールのカロリーが体重減少を相殺する
アルコール1gあたり7kcalのエネルギーがあります。ビール500ml缶1本で約200kcal、日本酒1合で約180kcal、ハイボール(アルコール濃度9%の缶)で約160kcalです。GLP-1薬で食欲を落として食事カロリーを減らしても、飲酒でカロリーを補ってしまうと体重減少の効果が出にくくなります。
③ 低血糖リスク(糖尿病治療目的の場合)
糖尿病の治療でGLP-1薬とインスリンやSU薬(グリメピリド等)を組み合わせている場合は注意が必要です。アルコールは肝臓での糖新生(血糖を補充する働き)を抑制するため、空腹時の飲酒や大量飲酒で低血糖が起きやすくなります。医療ダイエット目的(GLP-1薬単独)の場合はこのリスクは低いですが、念のため食事をとりながら飲むことを心がけてください。
④ 膵炎リスク(大量飲酒は特に注意)
GLP-1薬と膵炎の関係は現在も研究が続いていますが、添付文書には「急性膵炎のリスクに注意する」旨の記載があります。アルコールは膵炎の独立した危険因子です。大量飲酒(日本酒換算で3合以上など)はGLP-1薬使用中は控えることが望ましいです。
「飲んでいいか」の実際的な答え
GLP-1薬使用中の飲酒ガイドライン(当院の考え方)
- 週1〜2回・少量(ビール1缶程度)なら一般的に大きな問題はない
- 飲む前に食事をとること(空腹での飲酒は避ける)
- 注射した当日・翌日は特に胃腸症状が出やすいため、注射直前直後の飲酒は控える
- 吐き気が強い副作用期間(増量直後)は飲酒を控えると症状が和らぐ
- 大量飲酒(3合以上)・毎日飲酒は体重減少効果を下げるため避けることを推奨
GLP-1薬が「お酒を飲む気がなくなる」ことも
興味深いことに、GLP-1薬を使い始めてから「お酒を飲む気がなくなった」という報告が複数の研究から出ています。GLP-1受容体は脳の報酬系にも作用し、食欲だけでなくアルコールや一部の嗜好品への欲求も抑える可能性が動物実験・観察研究で示唆されています。アメリカでは「GLP-1薬でアルコール依存症が改善する可能性」として研究が進んでいるほどです。
「飲みたいと思わなくなった」という変化は副作用ではなく、むしろダイエットの追い風になることもあります。
これだけは守ってほしいこと
- 飲酒後に激しい嘔吐・腹痛が続く場合は膵炎の可能性があります。医療機関を受診してください
- 「お酒を飲んだから今日はGLP-1薬をやめる」という判断はしないでください(自己判断での中断は効果を下げます)
医師のひとこと
「お酒が好きでダイエットが続かなかった」という方にこそGLP-1薬は合っているかもしれません。食欲が自然に落ちてくると、お酒も自然と控えめになる方が多いです。完全にやめる必要はありませんが、「飲み会で羽目を外す」機会を少し減らすだけで、体重減少の速さが変わります。
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