ピロリ菌除菌後のフォローアップ|除菌判定・再感染・経過観察|札幌 ゆうしん内科

AFTER ERADICATION

ピロリ菌除菌後のフォローアップ
除菌判定・再感染・経過観察

ゆうしん内科クリニック|札幌市中央区

ピロリ菌の除菌判定|尿素呼気試験で確認

除菌治療の薬を飲み終えたら、必ず「除菌判定」を受けてください。判定検査を行わないと、除菌が成功したかどうかが分かりません。

除菌判定のタイミング|服用終了後4週間以上が必須

除菌判定は、薬の服用終了から4週間以上空けてから行います。早すぎるタイミングで検査すると、薬の影響でピロリ菌の数が一時的に減少しているだけの場合があり、実際には除菌できていないのに「陰性(除菌成功)」と判定されてしまうことがあります。これを「偽陰性」といいます。

偽陰性に注意|除菌判定が早すぎると見逃しの原因に

偽陰性は除菌判定における最も重要な注意点です。本当はピロリ菌が残っているのに「除菌成功」と判断してしまうと、胃がんリスクが残ったまま放置されることになります。当院では除菌薬服用終了後4週間以上の間隔を厳守し、尿素呼気試験(UBT)による高精度の判定を行っています。

除菌判定に適した検査方法

除菌判定には、現在の感染状態を正確に反映できる検査を選ぶ必要があります。当院では感度・特異度ともに最も高い尿素呼気試験(UBT)を除菌判定の主力として使用しています。

血液検査(抗体)は除菌判定には不向きです

血液中のピロリ菌抗体は除菌が成功しても6か月〜1年以上残存することがあるため、除菌直後の判定に用いると偽陽性(除菌成功なのに陽性と出る)の原因になります。抗体検査で除菌判定を行う場合は、治療終了後6か月以上空ける必要があります。

ピロリ菌除菌後の再感染率|日本では年間1%未満

除菌に成功した後、再びピロリ菌に感染する可能性はゼロではありませんが、衛生環境が整っている日本では非常にまれです。

日本におけるピロリ菌再感染・再陽性化のデータ

項目数値
除菌後に再度陽性になる割合(再陽性化率)年間1〜2%
そのうち「真の再感染」(新たな菌への感染)年間0.2〜0.5%程度
そのうち「再燃」(残存菌の再活性化・偽陰性)再陽性化の大部分を占める

「再感染」と「再燃(偽陰性)」の違い

除菌後にピロリ菌が「再陽性」になった場合、その原因は2つに分けられます。

再感染(reinfection)

除菌後に外部から新たにピロリ菌に感染するケースです。成人の場合、上下水道が整備された現代日本では極めてまれですが、感染しているご家族との食器の共有や口移しなどが感染経路になる可能性はあります。

再燃(recrudescence)

除菌治療後の判定でピロリ菌が検出されず「除菌成功」と判断されたものの、実際には胃の粘膜深部にごくわずかに菌が残存しており、それが再び増殖するケースです。日本での再陽性化の大部分はこちらが原因とされています。

つまり、適切な時期に正確な方法で除菌判定を行い、確実に「除菌成功」と確認できれば、その後に再びピロリ菌が陽性になる可能性は年間0.2〜0.5%程度と非常に低く、過度に心配する必要はありません。

ピロリ菌除菌後も残る胃がんリスク

ピロリ菌の除菌に成功しても、胃がんのリスクがゼロになるわけではありません。これは除菌前にすでに蓄積した胃粘膜のダメージが関係しています。

除菌で胃がんリスクは約1/3に低減するが、ゼロにはならない

ピロリ菌に長年感染していた方では、慢性胃炎 → 萎縮性胃炎 → 腸上皮化生と胃粘膜の変化が進行しています。除菌により炎症の進行は止まりますが、すでに進行した萎縮性胃炎や腸上皮化生は除菌後も残ることがあり、そこから胃がんが発生するリスクは続きます。感染期間が長かった方ほど、除菌後も注意が必要です。

ピロリ菌除菌後の経過観察の方針

除菌後のフォローアップは、萎縮性胃炎の程度やリスク因子に応じて個別に検討します。当院では、まず侵襲の少ない検査で経過を追い、必要に応じて精密検査を検討するアプローチを取っています。

非侵襲的な検査による経過観察

除菌成功の確認後も、定期的に以下の検査でフォローアップが可能です。

尿素呼気試験(UBT):再感染や再燃が心配な方は、除菌判定後も定期的に呼気試験で確認できます。

血液検査(ペプシノゲン法):血液中のペプシノゲンI/II比を測定することで、胃粘膜の萎縮の程度を評価できます。萎縮が高度な方は、より注意深い経過観察が必要です。

便中抗原測定:再感染が疑われる場合の確認検査として使用できます。

胃カメラ検査が勧められる場合

除菌前の萎縮性胃炎の程度が高度な方、胃がんの家族歴がある方、除菌時の年齢が高い方などは、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)による定期的な経過観察が勧められています。胃カメラでは胃粘膜の状態を直接確認でき、早期胃がんの発見にも有効です。胃カメラが必要と判断される方には、連携医療機関をご紹介いたします。

ピロリ菌除菌後に起こりうる体の変化

除菌後の逆流性食道炎(胃食道逆流症)

ピロリ菌を除菌すると、それまで炎症で抑制されていた胃酸分泌が回復します。これにより一部の方(約10〜20%)で一時的に胸やけや胃もたれなどの逆流性食道炎の症状が現れることがあります。多くの場合は軽度で、時間とともに落ち着きます。症状が続く場合は胃酸を抑える薬で対応可能ですので、ご相談ください。

ご予約・お問い合わせ|ピロリ菌除菌後フォローアップ|札幌

除菌判定、除菌後の経過観察、再感染が心配な方、お気軽にお問い合わせください。

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