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OS-1®と高齢者

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 一昔前に、夏場の暑い日にポカリスエット®を飲み過ぎて体調を壊した、という内容がニュースでも取り上げられ、このようなイオン飲料に含まれているカロリーの多さが話題になりました。そして、カロリーを抑え脱水補正により重きをおいたOS-1®が登場し現在、大人気となっています。

 当院で訪問診療を行っている高齢者用の施設でも、「水分補給といえば、OS-1®」と考えているスタッフさんも多いです。しかし、心臓や腎臓の持病がある方や高齢者に対しては、実は思わぬ合併症を招くおそれがあり注意が必要です。

 

主なイオン飲料の成分組成

 各イオン飲料の主な組成について調べてみました。

 
OS-1®
(500ml)
ナトリウム(mg)
575
270
245
200
食塩相当量(g)
1.5
0.7
0.6
0.5
カリウム(mg)
78
100
100
40
カロリー(Kcal)
50
55
125
95

OS-1®の塩分量が突出しています。

今回調べた中では、ポカリスエット イオンウォーター®がバランスがとれている印象です。

 

1日あたりの塩分推奨量

1日の塩分摂取量について以下のような基準があります。

●厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015年版」:
  男性 : 8.0g未満  女性 : 7.0g未満

●高血圧治療ガイドライン2014年版:
  6.0g以下  

●厚生労働省 慢性腎臓病(CKD)資料:
  3.0~6.0g以内

●WHO(世界保健機関):
  5.0g未満

 

塩分を摂りすぎると?

 塩分を摂りすぎたときの症状としてよく知られているのは、のどが渇いたり、むくんだり(特に足)といった症状ですが、塩分(=ナトリウム)が過剰になると血圧が上がったり、心臓や腎臓の負担が増えます。そのため心臓や腎臓の持病がある方は塩分の摂りすぎに充分注意する必要があります。また、持病のない方でも塩分を摂りすぎる生活がながく続けば、高血圧や慢性腎臓病になる可能性が高くなるため、上記のような塩分制限が推奨されているのです。

 

イオン飲料を安全に飲むには

 若い方や、汗をたくさんかいた後、下痢・嘔吐などで水分とともに電解質(イオン)が失われた場合の水分補給には、イオン飲料は非常に有効です。また、心臓や腎臓などの持病がない場合は多少、電解質を摂りすぎても体がバランスをとってくれるので大きな問題になることは殆どありません。
 しかしながら、高齢者の場合は注意が必要です。心不全など心臓の持病や、慢性腎臓病など腎臓の持病をもっている方が多く、そのような方はもともと塩分制限が必要となっています。このような場合に、塩分の摂りすぎは病状を悪化するおそれがあるため、イオン飲料の摂取には注意が必要です。持病を悪化させる危険性があるため、心臓や腎臓の持病がある高齢者の方は、安易に水代わりに飲むのではなく、飲む前に必ず主治医に確認しましょう。

 OS-1®はイオン飲料の中でも塩分相当量が飛び抜けて多く、特に注意が必要です。

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